[henyohenyo]きもの

週に一度は通っている近所のカフェにて、イタリア人シェフを招いての「イタリアンフェア」なるイベントが開催されるというので行ってきましたー。

いつもはジーンズ姿に仕事用のノートパソコン抱えてゴソゴソ仕事しているのですが、「せっかくのフェアですから」と、きもの着用。珍しくかずおくんもつきあってくれるというので、ふたりで出かけることに。

お料理はご覧のとおり。前菜、パスタ、メイン、ドルチェのプチコースです(メインの写真撮り忘れた)。どれもこれもおいしい。イタリア人シェフが作るものということで、こってりしているのかと思いきや、あっさりしてて食べやすい。とても繊細で上品な味で感動。

盛り付けが美しく、目にも舌にもおいしくて大満足。中でも、メインの真鯛が最高でした。黒オリーブの実がごろごろしててバルサミコソースが濃厚でねー。あー、うっとり。写真撮ってないけど。
これにワイン1杯とコーヒーがついて3,700円。安い!!

帰宅後、久々のきもの姿で写真撮影。酔っ払い面、かつ湿気に負けた髪の毛がビコーンとなってますが。
薄手の保田織は涼しいなぁ。半衿はいま師匠、帯はカズオくんにもらった「ふく帯」。

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来たー来たー来たー!!

おそらく、「着るもの」では私の生涯最高値となるであろう買い物...本場結城紬がとうとう仕立てあがってまいりました。
実物を手にするとやっぱりキレイな色~。
八掛(裏地)もとっても素敵。

お値段を考えるといまだにドキドキしますが、買って悔いなし。バンバン着て元を取るぞー!

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昨日のことです。
友人であり仕事仲間でもある「わだっち」の結婚式に呼んでいただきました~。
会場は明治記念館。由緒ある式場です。

今回は、私史上初の「きものde結婚式」。なんと衣装は師匠(きくちいま大センセイ)からお借りした胡蝶蘭の訪問着!豪華~。かわいい~。
とてもじゃないが自分で着る自信は無かったので、開宴2時間前に明治記念館の美容室へ。季節はずれのみぞれが降る中をえっちらほっちら向かいました。

そんなこんなで披露宴開始!私にとっては数年ぶりの披露宴。そりゃもう楽しいワケです。料理おいしい~。お酒おいしい~。着付けでギューギュー締められてかなり苦しかったんだけど、しっかり食べて飲みました。

同じテーブルのメンバーは数年ぶりに会う人がほとんどで大興奮。おしゃべりに花が咲きます。
それにしても、みんな以前とまったく変わらずキレイでバリバリ働いててカッコいい女たちでした。

そして肝心の新郎新婦。
花嫁の美しいこと美しいこと。白無垢も素敵だったし、お色直し後もゴージャスでキレイだったー。肌が白いからお人形さんみたい。新郎は頼りがいがありそうな男前。ナイスカップルだ!

重厚感のある会場でスピーチ中心に構成された披露宴は、大人の雰囲気で良かったぁ~!
あ~あ、いいなー。私ももう一度やりたいよー。

お借りしたきものはこんなの。披露宴後におかっちが撮ってくれました。
素敵でしょう~。うっとり。
後悔が残るのがヘアアレンジ。自分で挑戦したんだけど、ヘタすぎる。サイドをカーラーで巻いて後頭部は逆毛立てて盛り上げてみたのに、きものの豪華さに完全に負けてる。しょぼん。

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みなさま、ふくちゃんの件ではご心配おかけしました。
あの事故から丸1ヶ月と数日。もう大丈夫。元気になりました!

大事な大事な家族がいなくなってしまうだなんて、生前に想像しただけで号泣していたので実際に起こってしまったらどうなるか不安だったのですが、思っていたよりもずっと早く立ち直れました。
ふくちゃんと過ごしたのはたった1年半足らずだったから、長く一緒に暮らした子を失うより喪失感が小さいのかもしれないけど、まだ子供猫で可愛いさかりだったし事故死(=急死)ということもあってショックは相当大きかったです。

本当に辛かったのは最初の3、4日かな。その後は日々落ち着いてきて今にいたります。

人によって悲しみの対処方法は色々だと思います。
私の場合は、ここに書くことと、それを見た人から励まされたことでものすごく救われました。
ここに書くことで今の自分の気持ちや考えを整理できたし、それだけでも十分なのにさらに温かいコメントをいただけたことでどんなに励まされたか。一番辛かった数日間、コメント欄やいただいたメールを何度も何度も読み返しました。お一人ずつ返事を書く気力は無かったけど、本当にうれしかった。

あと、私は悲しみにどっぷり浸るのが嫌...というか恐ろしかったので、「どうしたら悲しくなくなるか」をひたすら考えました。

その答えのひとつが、まず「ふくちゃんへの愛情の深さ」と「悲しみの深さ」は別物だと言い聞かせること。
悲しみは自分自身の感情であって、泣く=愛情表現ではない。それよりも大事なのはこれからもこれまでと変わらずふくを愛していくことだ、と信じるようにしました。

あと、自分なりの死生観を考えることも、立ち直りの重要なきっかけになりました。
死んだらどうなるんだろう?
ふくちゃんは今どうしているんだろう?
自分が死んだら?
「生きる」ってなんだ?
これまで思ってもみなかったことですが、身近な死を体験したら色々なことが気になってきて、周りの人に話を聞いたり本も何冊か読みました。「ズバリ、これだ!」というものには出会えなかったけど、ちょっとずつヒントをもらって自分なりの死生観を組み立ててみたらかなり楽になりました。集中して考える時間を持てたことも(悲しさから目をそむけられるので)良かったかも。

そして、これまでバカ話ばかりしていた友達とそういう話ができたのが嬉しかった。私が問いかけたときにスッと自分なりの考えを返してくれる人が何人かいて、「すごーい」と思った。自分がボケボケしている間に深いことを考えている人っていっぱいいるんだなぁ、と。
今は、私もちょっとだけなら答えられるようになりましたよ。

とにかく、ここを読んでコメントくれた方、メールをくれた方、心の中で応援してくれた方に心から感謝します。
「暗いことばっかり書いて」と不愉快な気持ちになった人もいるかもしれないけど、ここは「私の場所」なので好きにさせてください。でも、これから先当分の間は暗い内容の日記を書くことは無いと思います(そうしたい)。

というわけで、先日購入した結城紬の反物写真を。証紙がまぶしい!!
でも、実物は写真の色と全然違うんだよー。むむむ。

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結論から言いますと、以前より「死ぬまでに一度着てみたい」と思っていた結城紬をどういうわけだか買ってしまいました。ぎえー!どうした自分!!

ことのおこりは、きくちいまちゃんの講演会。
銀座で開催される「本場結城紬展」に出演するとの情報をキャッチしたので、引きこもり生活でなまった身体をひきずりつつ会場へ。うぅ、太陽がまぶしい。

「久々のシャバ」ということで出かける前はちょっとドキドキしてたのですが、いざ行ってみればなんてことはない、休日の銀座はのんびり華やかでこちらまで楽しい気分に。そして肝心の講演は大盛況。とてもおもしろい内容に大満足し、あとは帰るだけと思っていた...のですが。

「せっかく来たのだから」と会場をぷらぷら見学していたところ、とぉーっても美しい色の反物に出会ってしまった!

あぁ、こんなにキレイな青、見たことない。春の空みたいに澄んだ色で、角度によっては少しグレーがかっているような。ひんやりしているようで温かみのある不思議な色。しかも、何気なく顔にあててみると似合うんだ、これが(と、自分で言ってしまう)。

サイン会を終えたいまちゃんや会場で会ったりおさんに「似合う、似合う」とおだてられながら悩むこと1時間。完全に瞳孔開いてましたが決意しましたYo!

そう、償却期間は長い方がいい。
何歳まできものを着られるか分からないけど、仮に60歳までとしたらあと22年。10年後に買ったら償却期間が12年しかなくなっちゃうもの。
...いやー、でもね。ハッキリ言って結城紬を買うなんて清水の舞台どころじゃない。完成後のスカイタワーから飛び降りるくらいの勇気が必要だよ、結城だけに(by きくちいま)。多分、私は今後このきものばかりを着まくっていくことになると思います。

購入を決め、その場で呉服屋さんに見本帳を見せてもらって八掛の色を吟味。美しいグリーンにしてもらうことに決定しました。仕立て上がりは秋。購入から手元に来るまでに季節を3つまたぐなんて、これが重要無形文化財の重みでしょうか(単にタイミングが悪いだけという説も)。

それにしても。
きものを着始めた頃からぼんやりと憧れを抱いていたとはいえ、まさか自分が着ることになるとは思ってもみなかった結城紬。今回、思い切って購入した理由は2つ。

ひとつめの理由は、結城紬の現物とそれが創られる工程をじかに見て、結城紬の魅力にとりつかれてしまったから。
背中を丸めたおばあちゃんが、桶にはった水の中で解いた繭から繊維を取り出して「真綿」をつくっていく。その隣ではこれまた小さなおばあちゃんが、唾液をつけた指で真綿から細い細い糸をつむぎだす。それを染色して機で織って...。たくさんの職人さんたちによる気の遠くなるような時間と手間と高い技術力が結集した反物。そこから仕立てられたきものは、はおるだけでふわっと柔らかく暖かく、何よりその軽さに驚かされます。

そしてもうひとつの理由は、今このタイミングで出会ったきものなら、着るたびにふくちゃんを思い出せると思ったから。
ふくちゃんが平均寿命くらい生きてくれたら、あの食いしん坊にかかる食費は結城紬の反物代じゃ済まなかった(笑)。ふくちゃんのご飯代で買ったきものだと思うと、ずっとずっと大事にできる気がします。
そうそう、おもしろいことに、反物に合わせて選んだ八掛の色は偶然にもふくちゃんの目の色と同じでした。

秋が待ちきれないよー。

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