非正社員の解雇報道
基本的には、解雇された人たち寄りの報道がされてますね。
たしかに「人員削減の前にやるべきこと(やれること)があるんじゃないのか」の論調には「ごもっとも!」と思います。クビ切りが安易に行われているニオイがするから、みんな色めきたつんでしょうね。
ただ20代の5年間を派遣社員として過ごした経験から思うのは、「では非正社員さんたちはどういうつもりで仕事をしていたんだろう?」ということ。このままずっと契約更新を続けていけると考えていたんでしょうか?
私が派遣社員をやってたころを思い返してみると、「いつクビになってもおかしくない」という意識は常にありましたし、逆に「いつでも辞められる」という身軽な気分で働いていました(と言いつつ、1つの派遣先に4年も通わせていただきましたが)。
あと、「自分の学歴では入り込めないはずの職場にいる」ということも日々実感していたなぁ。まわりは有名大学を卒業した人がほとんどで、音楽専門学校を出た私がココにいるのはそりゃ場違いでしょ、と。
正社員には劣るけどそこそこのお給料をもらえて、それまでの人生では出会えなかった人たちと出会って、何よりプレッシャーをあまり感じずに働ける...私の派遣社員生活はかなり有意義でした。
ただし、派遣はいつ解雇されるか分からない。これはもう切っても切れない運命というか、大前提ですから。この前提があるからこそ、上記のメリットも享受できるわけで。
「いつまでも派遣で暮らしていけるほど甘くはないよなァ」というのは自分自身はずーっと意識し続けていたことなので、最近の報道で「突然解雇するなんてひどい!」とあおり立てるのを見ていると、なんか違和感を感じるのですよねぇ。
(2008年12月16日 13:41)カテゴリ:
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コメント(2)
じ(たなかじゅん)|2008年12月16日 16:33
それ…ちょっと思います。
派遣の人に対して同情はしますけど、なんかちょっと違うのでは…と。
メディアはなぜか一方だけからの立場で煽り立てるのが好きみたいです。どこにメリットがあるのか知りませんけど。
サブプライムローン破綻に始まる今回の不況ですけど、不況=「大田区の潰れそうな町工場の取材映像」となるのが許せない!と、何人もの大田区の町工場の知り合いが怒っています。取材のときにもはじめからバイアスのかかった取材をしに来ますし。横浜の知り合いの町工場の社長はNHKの取材記者に「あんたらが不況をあおるからダメになるんだ!」と吼えたそうです。
例の国籍法のときの報道も「かわいそうなフィリピン国籍高校生」の立場からしか報道しません。その法律がどんなに危険な「日本を滅ぼすかもしれない」法律なのかはちっとも報道しません。
テレビの報道はダメですね…と思う今日このごろ。
りこ|2008年12月18日 12:33
>じさま←!
あぁ〜、大田区の町工場も、まさにヘンな取材のされ方してますね。連日、妙にひんぱんに紹介されてますもんね。
>「あんたらが不況をあおるからダメになるんだ!」
ホントにそう!!
なんか、情報操作しようとしてる気がしてならないんですよ。誰がどういうつもりでやっているのか知らないけど、なんとなく気味が悪いです。
昨日も、クリステルのニュース番組でネットカフェに寝泊まりしている非正規社員さんの様子が流れてました。その人の現状には同情するけど、VTRあけのクリちゃんの「政府は何をやってるんだ」一辺倒のコメントには閉口しました。