もみさん
中学で同じクラスだった「もみさん」が亡くなった。もう10年以上も会っていなかったので、病気を患っていたなんて全く知らなかった。
だから、同級生から訃報を聞かされて、ホン卜に驚いた。
もみさんは、きゃしゃな外見をしており、繊細な雰囲気を漂わせた子だった。やせていて、いかにも優しそうな顔をしていたので、やんちゃなクラスメートにいじめられることもあったと記憶している。
今にして思うと、大人びたオーラを発している子で、中学生の男女なんて反発しあうのが常なのに、彼とは自然と仲よしになった。
中学を卒業してからは顔を合わせることもなくなり、だいぶ経ってから一度だけ駅で彼の姿を見かけた。背が伸び、以前より男っぽくなっていたけど、あれは間違いなくもみさんだった。
あのとき、なんで私ははにかんでしまったのか。
なんで「ひさしぶり!」と声をかける勇気を持てなかったのか。
私の中にある、元気に話している彼のイメージが、中学生の姿のままもう永遠に変わらないのだと思うと、とても寂しい。
(2001年5月26日 00:00) |トラックバック(0)
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