[henyohenyo]ASKA先輩

ひさびさのブログがこんなエントリーになってしまって本当に悲しい。
「次のエントリーはチャゲアス復活ライブのレポートかなあ」なんて思っていたのに。

5/17、その日はセミナー講師の仕事が入っていた。お昼前の休憩時間に何気なくFacebookをのぞいたら、友人が「ASKA逮捕」の記事をシェアしているのが目に留まった。
ネット速報記事を読んだだけではにわかに理解できず、そして短い休憩時間の終わりが迫っていたので、深く考えないようにして講座を再開。そのニュースは頭からシャットアウトしたままセミナー続行し、翌日からは里帰りの予定が入っていたので、引き続き深追いしないまま数日を過ごした。

が、今日実家から帰ってくる新幹線の中で、静岡に入ったあたりいきなりどーんと現実を認識した。
...これは辛い。だいぶ辛い。

ごくまれに「ASKA」のキーワードでこのブログにたどり着かれる方がいらっしゃるので、今回の件に関する私の(今日時点の)感想をだらだらと書いておこうと思う。そのうち気持ちが落ち着いて考えがまとまったら、また何か書くかもしれない。

-----

まずは前置きから。
何を隠そう(隠してないけど)、私はASKAさんの大ファンだ。潜在的にファンになったのは約30年前、熱心に応援しはじめてから20年ほどになる。

仕事で壁にぶつかるたびに何度も私を励まし、恋が生まれたときにも破れたときにも優しく寄り添ってくれたASKAさんの詩、メロディー、声。
楽曲だけでなく、コンサートのMCやインタビュー記事からも多大な影響を受けた。今の私の一部はASKAさんによってつくられたと言っていいだろう。

そのASKAさんが覚醒剤所持(2014年5月21日現在)の容疑で逮捕された。

相方のCHAGEはしんみりと謝罪会見し、これまで発表された膨大な数の作品たちはレコード会社によって発売中止の措置を取られた。

昨年夏に週刊誌がASKAさんの覚醒剤使用疑惑を報道したとき、「こんな記事が載るくらいだから“何か”はあるんだろうけど、いくらなんでも覚醒剤は無いだろう」と私はタカをくくっていた。これは希望的観測ではなく、自分が長年見てきたASKAという人物に対する印象に基づいて冷静に判断したつもりだった。

もちろん、私が見てきたのは「アーティスト ASKA」であって「宮崎重明」さんではない。それは重々承知しているものの、20年間すり切れるほど楽曲を聴き、たびたびコンサートに足を運ぶことで「人間 ASKA」を透かし見ていたつもりだった。
それなのに、すっかり読みが外れてしまった。恥ずかしいし、むなしい。

見る目が無いのを承知で続けるが、私から見たASKAさんの人物像は、繊細で神経質で負けず嫌い。ええカッコしいで優等生的な気質を前面に出しているけれど、ふとした瞬間に弱さやだらしなさ、図太さ大胆さ(もしくは大胆でありたい、という願望)が見え隠れするのが魅力だ。
90年代にあれだけ爆発的に売れたのだから、誘惑に負けてひとつやふたつ危なっかしい橋を渡ったこともあるだろう。でもファンクラブ会報のコメントなどから元自衛官のお父さまを敬愛している様子がうかがえたので、法に触れるような場面には近寄らないものと思い込んでいた。

ASKAさんがつくる楽曲のテーマのひとつに、「深い苦悩と、消えない希望」がある。

「チャゲアスは甘ったるいラブソングばかり」と思っている人は、YouTubeで検索してほしい。
『月が近づけば少しはましだろう』はひどい挫折の歌だ。絶望感に打ちひしがれながら、何とか光を見つけようともがいている。『On Your Mark』は優しい曲調ながら、理想どおりにいかない局面に立ったとき、それでも自分を奮い立たせて立ち向かおうとする強い歌だ。と、私は解釈している。
『PRIDE』も『帰宅』も『can do now』も『not at all』も、私の中では同じくくりだ。

私はまさにこのテーマの楽曲に心酔してファン歴を重ねてきたのだが、『月が近づけば〜』にせよ『On Your Mark』にせよ、作品として昇華されているからこそ気持ちよく聴けるのであって、こうした楽曲を生みつづけてきたASKAさんの心の闇の深さは一体どれほどだったのか。今、それを考えると苦しくなる。
無邪気に「いい曲!」とはしゃいでいた過去の自分を思い出して「ごめんなさい」と謝りたくなる。

さて色々と書いたが、法律に触れることをやらかしてしまったとはいえ、私にとってASKAさんはこれまでもこれからも人生の恩人だ。ASKAさんに厳しい判決が下されようと作品が発禁になろうと、この先もずっと聴き続けるだろう。だってASKAさんの歌声を聴く行為はもう生活の一部になっているから。

最後に、1993年に発売されたアルバム『RED HILL』のブックレットに収録された散文詩を紹介したい。

ASKAさん、たしかに人生はやり直しがきかない。「もう一度はじめから」なんて、ドラマみたいにうまくいかないよね。
いま居る場所から這い上がってください。逆転してください。
そして心からの幸せな笑顔を取り戻してください。

『やり直しがきかない人生』

人生はやり直しがきかないと思ってる
教室で教え込まれたそれは違ってると思う

ダメでダメでダメになったとき
もう一度はじめからじゃ嘘臭いと思ってる

底から這い上がる力を学びたかった
そして逆転は必ずある

人は弱い が 人は強い

やり直しがきかない人生
そんな中に人は生きてる

やり直しがきかない人生だから
かっこいいと思ってる

| トラックバック(2)

ほんっと、今さらでスミマセン!!
2012年の12/19、千葉「森のホール」でのライブに行ってきましたー!

ライブの2週間前くらいにチケットが届いたのですが...、なななんと1階5列目。ファンになって初めての、とんでもない良席。興奮でぷるぷるしつつ、同行する友達のようこちゃんにメールしました。
ようこちゃんは以前は大ファンだったんだけど、最近はちょっとお休み気味。「そんな良い席に座っていいのかしら」と言ってたけど、いいんですいいんです。

そんなわけで、ふたりしてドキドキしながら当日を迎え、いざ会場へ。

あんなにワクワクしながら開演を待ったことはありません。
そして、終演を迎えるのをあんなに悲しく思ったことはありません。
まさに夢の時間でした...。

5列目の迫力はハンパなかった。でも、それ以上にASKA先輩の歌声が尋常じゃなかった。
昨年のライブで感じた復活の気配を強力に裏付ける、すばらしいステージ。
若いころと同じハリのある声も渋みのあるハスキーな声も、突き刺すようなハイトーンも心をぎゅっと締め付ける低音も自在に使い分けて、間違いなくそこにひとつの世界を創り出していました。

声だけじゃなく歌う表情も豊かで(肉眼で見られたから余計に)、「あぁ、次の章のページがめくられたんだなぁ」と確信しました。
今回のツアー、あと2回参加します。新生ASKA先輩には期待しかない!

| コメント(4) | トラックバック(3)

行ってきましたー!

今回はたった2daysなので、それなら2日連続で行くしかないなと。小雪舞うなか2日とも行ってきましたYo。
といっても、ファンクラブの先行予約では22日のチケットしか取れず。相変わらず競争率が高いです。でも、ファン仲間のゆこにゃんが21日のチケットをゲットして1枚譲ってくれたので、めでたく両日行けることになりました。

このブログでASKA先輩のライブを取り上げる時はいつも勝手なことばかり書いていますが、今回はほめ言葉しか思い浮かびません。完敗です。いや、乾杯です。
ビッグバンドによる演奏も、ASKA先輩の歌唱も、とてつもない完成度の高さでした。

前半の昭和歌謡ショー的な選曲は微妙に古くて(分からなくて)「うーん」でしたが、それでももちろんスバラシイ。「My Life」(Billi Joelの)が、CDに収録されてるのと同じ華やかさ・迫力で驚いたなぁ。エンディングのシャウト(!?)もそのまんま。

後半に固められたオリジナル曲は、あたり前のことですが前半よりもこなれ感があってさらに安心して聴き入ることができました。「BROTHER」のビッグバンドアレンジは最高だったなぁ...。

そしてそして、今回のコンサート初日当日に発表された新曲も「なんじゃこりゃ!?」ってくらい良い。
現時点でiTunes Storeだけで配信されている「歌の中には不自由がない」は、ASKA先輩にしてはめずらしく歌詞そのものの意味は分かりやすいんだけど、おそらく言葉どおりに受け取っちゃいけないのよね。個人的には途中の「今まで信じたこと これまで聞かされた話が どれもこれもウソだとしても」「本当のことは いつでも誰かの口でねじれていく」を言いたいがための曲なのかな?と思ったりもしています。もうちょっと聴き込まないとなんとも言えないけど。
もうひとつの新曲「朝をありがとう」は、CHAGE and ASKAの「36度線」を思わせるポップチューン。明るくて楽しくて、歌詞もキャッチー。売れ線だなー。うまくすれば売れそうだけど。ブレーンのみなさま、プロモーション頑張ってください!

なんにしても、明らかに喉の調子が悪そうだったここ数年のモヤモヤを完全に吹き飛ばすくらいの、パワーボーカル全開でした。喉を壊す前の状態に戻ったというより、さらに声に深みが出て表現力も増した気がする。ASKA先輩、間違いなくいっこ上のステージにいっちゃいましたね。

初日の21日は少々リズムに乗れない瞬間(緊張?まさか!?)が見えたりもしましたが、22日は完璧。私の耳で聴く分にはパーフェクトでした。もはや、人のカタチをした楽器と化したASKA先輩。
そのクオリティと個人的なサプライズのおかげもあって、私にとって一生忘れられないステージになりそうです。生きてて良かった。

  1. Love Is A Many-Splendored Thing
  2. Smile
  3. My Life
  4. Let It Snow
  5. また逢う日まで
  6. 木綿のハンカチーフ
  7. 天使の誘惑
  8. 廃墟の鳩
  9. あの鐘を鳴らすのはあなた
  10. ここに幸あり
  11. MOON LIGHT BLUES
  12. What A Wonderful World
  13. Stardust
  14. 歌の中には不自由がない(新曲)
  15. 朝をありがとう(新曲)
  16. 思い出すなら
  17. 僕はこの瞳で嘘をつく
  18. 夢のかなた
  19. BROTHER
  20. 月が近づけば少しはましだろう
  21. 野いちごがゆれるように
  22. 世界にMerry X'mas
  23. 見上げてごらん夜の星を

 

| コメント(12) | トラックバック(2)

※ちょっとだけネタばれアリです!

このエントリーは、名古屋から東京に向かう新幹線の中で書いています。
そう、とうとうやってしまったのです...地方公演への遠征を!

...と言っても、私の価値観では「コンサートのため」だけで新幹線に乗るのは抵抗があるので、里帰りを兼ねて。2日前から滋賀県の実家に滞在し、最終日、帰りがけに名古屋に寄る計画で実現しました。

いやはやいやはや、またもやすばらしかったです。

今回のツアーの感想(セットリスト含む)は過去のエントリーに書きましたが、実はその後1度、武道館でのライブ('11 1/25)にも行きました。これがもうとんでもなく良くて。座席は相当ひどいのに、近年で1番感動しちゃったくらい。とにかく、先輩の声の調子と表現力がハンパないのよ今回。

で、「せっかくだからもう一度!」ということでまさかの3回目@名古屋となったわけです。

詳しいことは書きませんが、先輩は1曲目から飛ばしまくってましたよ。
しかも私が好きな「弦楽器っぽい声」モードで。もうねもうね、倍音効きまくりの大声量デスよ。

印象に残ったのは、まず2発目のMCがとっても良かったこと。市川でも武道館でも聞けなかった、ツアータイトル「FACES」に関するお話で、ASKAの精神性というか、私が先輩を支持している根本のところ(と思われる)を「きちんとした日本語で」「分かりやすく」語ってくれたの。これは感動でした。

たぶんASKA先輩は普段からとーっても深いことを考えている人なのだ。なのに、なんであんなに表現下手なんだろう...。先輩、もっとMC努力してクレー。そしたらもっともっとファンになるから!!

他には、例の「無駄にドラマチックゾーン」も相変わらずドラマチックでした。このドラマチックゾーンの数曲前から、「熱唱」というより「絶唱」に近かったかな。
ステージ脇の大画面にうつる先輩の顔には滝のような汗が流れていました。

残念ながら「201号」前のMCは相変わらずひどくグダグダでしたが、「同じ時代を」前のMCは市川とも武道館ともまた違って、じーんとしました。自分より14年長く生きている分、当然ながらいろいろなことを考えてはるんやなぁ...と。あらためて「先輩」の観を強くした感じ。

アンコールの1曲目は他人の歌だけど、それだけに歌唱力のすごさが際だって、サビの部分では自然とこんな→(>_<)顔になった。ホントに「ずがーん!」とやられるのよ。あまりに迫力がありすぎて。

今回のツアーは、新曲なし&セルフカバーアルバムがベースになっているため全く期待してませんでしたが、予想に反してとんでもなく感動させられました。ホント、この人はパフォーマンスだけで全てのマイナス要素をひっくり返せるレベルのボーカリストなんだよ...。
せっかく同じ時代に生きていながら、ASKAのすごさを見逃している人は残念ですわよ(笑)!!

市川ではステージに向かって右側からそこそこの臨場感を味わい、武道館では正面うしろーーの方から客観的にステージを楽しみ、そして名古屋では左側の結構近い場所からノリノリでと、バリエーションに富んだ心持ちで鑑賞できたのも、個人的にはよかったな。

次はオリジナルアルバムのツアーだったら最高だなー。

| コメント(1) | トラックバック(0)

12/8に行ってきました!市川市文化会館。
まずは開演1時間半前にファン仲間のゆこにゃんと合流してビールをひっかけることに。
アルコール+Aさん語りでテンションMAXになったところで会場へ。

15分遅れくらいでスタート!
3曲目の「L&R」までは「ん?大丈夫か!?」な感じ。ちょっと苦しそうな歌い方。声が十分出てなくて、ここ数年の「不調」とされてきたときの雰囲気が漂う。

「はずれの日だったか...うーん」と思ってたら、MCをはさんで4曲目からぐんぐん調子があがっていく!

「くぐり抜けてみれば 」を歌い上げたあとのMC後はさらに調子がよくなっていき...「あなたが泣くことはない」「Far away」の流れは圧巻!!個人的にはこの2曲でお腹いっぱいでした。歌声も照明もすばらしかった。

「あなたが」は特に思い入れのない曲だったけど、今回のステージで好き好きタイマーが完全に発動。「Far away」は最新セルフカバーアルバム「君の知らない君の歌」の中で一番好きな楽曲なので、「やっと生で聴けた!」と震えました。オリジナルよりドラマチック度が増していて本当にステキ。好調さを取り戻しつつある今の声でないと歌えない曲だと思う。

大好きな「花は咲いたか」や、「UNI-VERSE」「C-46」も絶好調という感じで、ASKA先輩自身がとても楽しそう。バンドメンバーが一流どころなのでサウンドは間違いないし、何より声に不安が無いことで、オーディエンスの私たちも上質な音楽を思い切り楽しめました。

アンコール1曲目はなんと「あの鐘を鳴らすのはあなた」。本家より全然うまくて笑える。本家も十分うまいのにね。声量がぜんぜん違うの。個人的には表現力も...という気がするけど、この辺はあくまで個人の感想。

とにかく、ひさびさに先輩の声で圧倒されました。
アンコール2曲目の「はじまりはいつも雨」なんて、リリース当時そのままだったよ。「あの鐘」はかなりハスキーな声でシャウトしてたのに、「はじまり」では別人のような透明感と伸びのある声に。プロの歌唱力はすごいなぁ。

そうそう、調子の良さを裏付けるできごととして、開眼率が高かったです。ここ数年、ライブ中は目を閉じっぱなしだったもんなぁ。

あ、一点だけ苦言を呈するなら(笑)MCがひどい!なんだあのグダグダさは!!
某巨大掲示板のレポートを読むと、どうやらこの日は特にひどかったらしいです。「機嫌がいい→MCが長くなる→グダグダ」という図式があるらしいのですが、いやいやホントにもう...。本編最後の「同じ時代を」のフリとなる大事なMCなんて、何を言ってるのかほと んど分からない状態で、最後には本人も諦めてしまってたからね。
そりゃないよー。ステージまで届いていたか分からないけど、客席がざわついてましたよ。

終了後はファン仲間と合流し、お友達の店でおいしい料理+お酒で終電ギリギリまで語り合うの巻。ふー、楽しすぎた!!
今年はファン仲間ができて、とってもとってもいい一年だったなぁ。やっぱりライブ終了後は語りたいもんね!
みんな、年増の私とも仲良くしてくれてありがとうー(涙)。

セットリストは以下のとおり。いただきものだけど、多分合ってると思う。

1 My Mr.lonely heart
2 晴天を誉めるなら夕暮れを待て
3 L&R
(MC)
4 天気予報の恋人
5 めぐり逢い
6 くぐり抜けてみれば
(MC)
7 君の好きだった歌
8 MIDNIGHT 2CALL
9 あなたが泣くことはない
10 Far away
(MC)
11 201号
12 花は咲いたか
13 明け方の君
14 パラシュートの部屋で
15 UNI-VERSE
16 C-46
(MC)
17 同じ時代を

<アンコール>
(MC)
18 あの鐘を鳴らすのはあなた
(MC)
19 はしまりはいつも雨
20 恋人はワイン色

| コメント(2) | トラックバック(89)

Jump!